「AR(Augmented Reality)」って何?
「AR(Augmented Reality)」は現実世界に「仮想オブジェクト」が存在しているように感じさせ、現実を「コンピュータ技術で拡張する」という技術です。
まだ発展途上の技術ですが、将来、私たちの生活に密接に関わる技術になる可能性のある技術でもあります。
それでは、さまざまなAR技術の一端について見ていきましょう。
AR技術の概要
ARは、新しい技術というわけでは無く、1900年代初頭にはアイデアとして存在していた技術です。
近年、情報技術やデバイス開発技術が進展し、個人でも使うことができる技術となってきたため、ニュースや新聞・雑誌などで目にする機会も多くなってきました。
特に、スマートフォンなどのデバイスで、「深度センサー」などの対象物を認識できるセンサーが搭載されるようになり、今後は、ARをスマートフォンで利用できるようになっていくと思われます。
iPhone・iPadなどに搭載されるiOSでは、「iOS11」から「ARKit」と呼ばれるAR開発用フレームワークが提供されていて、今後はさまざまなARアプリがリリースされるのではないでしょうか。
現在リリースされているユニークなARアプリには、部屋の寸法を測定して平面図を作成できるものもあります。
→「部屋の間取りをすばやく計測 iOS向けARアプリ『PLNAR』」
今後もさまざまなARアプリが出てくると思いますので、日常生活でどのようにARアプリが活用できるのかを考えていきましょう。
実際に開発するためには「3Dモデル」の作り方や3次元グラフィックに関する知識も必要となってきます。
ARを使うことで仮想的に家具や家電を配置してイメージを掴んだり、使いやすいかなどを確かめたりと日常空間に仮想オブジェクトを配置することで、現実世界と仮想世界が一体となった空間を作ることができます。
ARに必要なものとは?
ARアプリを作るためにはまず、現実世界の情報をセンサーで受け取り、情報をs解析する必要があります。
- 位置情報は「GPSセンサー」
- 方角は「ジャイロセンサー
- 上下左右の視線方向は「加速度センサー」
で取得し、それぞれのセンサーの情報から画面に表示する仮想オブジェクトの表示位置・角度・大きさなどを産出しています。
平面の判定には、カメラで撮影した映像を画像解析することで平面を判定したり、「深度センサー」で距離を測定し平面を特定するなど、さまざまな方法があります。
ARを作るためにはこれらのセンサー情報を扱うプログラミングを身につけていく必要がありますが、フレームワーク・ライブラリなどを使用していくことで、プログラムもシンプルに書くことができます。
ARはヘッドマウントディスプレイを使用したり、スマートフォンをヘッドマウントディスプレイライクに使えるグッズを使うなど、より身近なものとなってきましたが、「作り手」が必要な技術は「ARを作ることができる技術」はもちろんのこと、「日常生活を切り取ってARを日常生活に活用できるスキル」も必要ではないでしょうか。
AR技術の変遷
>スマートデバイスをターゲットとしたAR技術は、AppleよりもGoogleが先行していました。
2016年に発表されたGoogleとLenovoが開発した「Tango」がスマートフォンでARを実現する技術として注目されましたが。「Tango」は専用ユニットをデバイスに組み込むため、現在普及しているデバイスでは利用できないという制約がありました。
>しかし、Appleが開発したARKitは、「画像認識」を利用したAR技術のため、A9プロセッサ以降搭載のiPhoneで動作させることができます。
Googleも「ARCore」という技術を開発し、こちらも画像認識を利用してARアプリが作れるようになっています。
今後Googleは「Tango」も同時に推進し、あらゆるデバイスでARが利用できることを目指しているようです。
自分でARコンテンツを開発することができれば、ウェディング・バースデイなどのサプライズにも活用できそうです。
これからも、もっといろいろな利用方法が生み出されると思いますので、どのような活用方法があるのかを日常生活の中から考えてみてはいかがでしょうか。